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卓516 早稲田の初秋

水越 卓治 2019.08.16

夏休みも早、3分の2に来ました。

学校近辺の稲も2週間ぶりに見ますと、

 

( 2019/8/16  18:02 )

 

幹こそ青くピンとしていますが、

五円玉の図柄を思わす穂や籾(もみ)も

露わ(あらわ)となり、

関東でも収穫の早い早稲の田を思わせる

風景となってまいりました。

 

文字通りの早稲田に囲まれた中・高等学校は、

連日の暑さに反して、少しだけ、

秋色を感じるようになりました。

 

今号と次号は、

一国の工業化と、日本のテレビ番組の進化は、

類似しているという私見を記させていただきますが、

字数が多いこともありますので、

2回に分割しての掲載とさせていただきます。

 

◆ ラインナップ ◆

1.国民性と国際関係 ~隣国群とのさまざまな関係~

2.文化の依存関係 ~40年前のテレビ番組は 輸入品が今より多かった。~

3.日本のテレビ番組の進化と、一国の工業化は似ている。(→次号)

 

1.国民性と国際関係 ~隣国群とのさまざまな関係~

 

島国・日本に居りますと、

あまり認識しにくいことの一つが、

国際関係かもしれません。

 

教育機関のブログですから、

露骨な私見は公表できませんが、

 

仮に、私たちの国が、広大な大陸内に位置し、

陸地に国境を接する国が、何か国もある、

という国であったとするならば、

 

領土や領海などの領域の範囲や、

貿易関係などから生じる利益・不利益には、

よい意味でも、よくない意味でも、

今以上に敏感な国民性が育まれていたでしょう。

 

大陸か島かを問わず、いずれの国の為政者も、

安定と愛国心のもと、自国民の富の具現を掲げて、

支持を得ようと立ち回ることを択ぶでしょう。

 

ですが、核兵器等による手ひどい被曝に遭い、

あってはならない最終章が、何であるかを知る私たちには、

あってはならない最終章が、何であるかを知る私たちには、

領域や貿易関係による不都合を、

もっとも冷静で秩序のある判断基準で見極められる資質が

具わっている、はずであり、

 

そんなアイデンティティを、

国・地域・学校・家庭で温めていけていなければならず、

 

裏腹に、日々報道される国内での

異なる水準のトラブル(例:車の運転トラブル)

を見聞きするたび、世代間の乖離を憂えます。

 

 

2.文化の依存関係 ~40年前のテレビ番組は 輸入品が今より多かった。~

 

他国との関係性を簡単に探ってきたところですが、

近年では動画サイトが最強のライバルとなりつつある、

テレビ番組に見る国際関係を、少しだけ掘り下げてみましょう。

 

テレビを見ていて、思い返すこと・・・、

それは、かつては他国からの輸入番組の

比率が今よりも高かったことです。

計量と比較まで及んでいませんが、そういう印象です。

 

1960年代の高度経済成長期以降の日本経済を

牽引してきたともいえるテレビ番組の制作を、

評論家的に上から目線で書き連ねてしまうと、

おかげさまで自身も育ってきた感があるために、

いくばくか、心苦しいものがありますが・・・。

 

輸入番組から、輸出番組へ・・・。

自身の経験をもとに記すと、

次の①~③のようになります。

このことが、一国の工業化の段階変化と

類似していると自分では思います。

 

ただ、まだ夏休みですので、あまり長文に

なってしまうのもよろしくありませんので、

一国の工業化のことについて、などの続きは、

また次号での掲載にしようと考えます。

 

① かつては、輸入番組が多くありました。

 

1970年代の土曜日曜のテレビ番組には、

イギリスやアメリカのドラマや

バラエティ番組がかなりありました。

『刑事コロンボ(Columbo)』(アメリカ)

『黒馬物語(Black Beauty)』(イギリス)

『西部二人組(Alias Smith and Jones)』(アメリカ)

『世界の料理ショー(The Galloping Gourmet)』(カナダ)

『奥さまは魔女(Bewitched)」(アメリカ)

 

遊びからの帰宅後、夕方6時台などに

流れていた子ども向け番組も、

『トムとジェリー(Tom and Jerry)』(アメリカ)

『スーパースリー(The Impossibles)』(アメリカ)

『チキチキマシン猛レース(Wacky Races)』(アメリカ)

のほか、

 

イギリスBBC制作を邦訳した

子ども向けドラマも、サスペンス的な上に、

子らを脅迫する魔女が実写で登場するなど、

チャラさとは異なる、物憂げな迫力を

感じ取れそうなものもありましたし、

 

1980年代にもなると、

アルビン・トフラー(Alvin Toffler)の著書

『第三の波(The Third Wave)』の内容を

TV番組化したものが、当時は刺激的でした。

 

同様に、在米アフリカ系作家の出自を辿った

アレックス・ヘイリー(Alexander Palmer

Haley)の作品を長編テレビドラマ化した

『ルーツ(Roots)』も、1977年の日本社会に

間違いなく衝撃を与えました。

 

テレビと異なる映画作品については周知の通り、

古今問わず、輸入品も栄華を極め続けており、

洋画/邦画という語彙のみならず、複数の

巨大テーマパークの繁盛に維持が伺えます。

 

② もちろん、国産番組でも魅力的なものはありました。

 

一連の歌番組の数々はもちろんのこと、

 

視聴者参加型クイズ番組の中には、

平日昼に毎日40分放映された、

『ベルトクイズQ&Q』は小4のとき、

給食をとりながら視聴したこともあり…。

 

報道・歌・クイズ・ドラマ・バラエティが、

国産テレビ番組の屋台骨を支えるように

なってきました。

 

③ 輸出番組も出てくるようになりました。

 

『ドラえもん』ほか、スポ根系・少女系漫画の

アニメ番組のみならず、

 

激動の20世紀における日本社会の変遷を、

1人の女性の半生、いや一生をドラマ化した

1984年のNHK朝ドラ『おしん』なども、

数十か国に訳され放映されてヒットする

国産テレビ番組が出てくるようにもなりました。

 

上記の①②③が、一国の工業化と類似している点、

についてはまた、次号にいたしましょう。卓517 続・早稲田の初秋

 

8月末までまだ、2週間ほどありますね。


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