

卓818 訓 練
社会 2025.05.30
毎年、第2回の避難訓練はオーソドックスな計画内容では
行われません。
今回は、強い地震の後に地下にある給食用厨房から火災が発生
したという設定で避難場所へ移動するというものですが、
いつもとまるっきりちがう点がありまして、それは・・・、
( 2025/5/28 10:14, 10:21, 11:15 )
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普段は見かけないシャッターが下りていたり、
謎の扉で廊下が塞がれていたりするという、
日常の見馴れた視覚的状況を逸脱した景観。
( 2025/5/28 10:12 ~ 10:22、 図中のオレンジ色の四角が、訓練前にあらかじめ下ろされた、謎の扉やシャッター。 どれも実際には、火気を感知して自動的に下りるものです。)
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どれも、人がひとり通れるサイズのドアが付属しており、
押すか引くかすれば簡単にあけることができ、
通り抜けることが可能・・・ということをこの際、
経験しながらの避難場所への移動です。
今回の設定の場合、
被服・調理室奥の非常口をもっとも早くめざせるのは、
1号棟の西側・3階の4年生(高一、下図中緑の矢印)、
次に同じく4階の6年生(高三、下図中赤の矢印)で、
1階の被服・調理室前に現れた防火扉に付属のドアを
通過します。2列以上では通れません。
( 2025/5/28 10:39 6年生が、防火扉を通過中。 )
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1号棟の東側の3階から、生徒玄関へ下りる通称「中央階段」
を下りてきた5年生の先頭がここの十字路にやって来ました。
( 2025/5/28 10:40 右側の左向きの生徒たちが5年生(図中では青色の矢印。)。ここに来る数十メートル前の中央階段1階で、防火シャッターの脇の小さいドアの通り抜けを体験してきています。 )
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これまでの訓練で、
「被服・調理室の奥にある非常口を出れば、避難場所(第2グ
ラウンド)へ着ける。」という認識があるため、
5年生たちには、一度は6年生たちが向かう方に向いて、
いつ合流するチャンスがあるか、ためらうかの様子が
上の写真にあるように、幾秒間かありましたが…、
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( 2025/5/28 10:40 )
( 今回設定の出火位置は、略地図中では「職員室」よりももっと右奥で、地下1階に在ります。)
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校舎内・構内の地理がわかっている5年生、
生物室・化学室側へ方向を変更して歩き出しました。
出火地点からより遠くへ移動するという意味では、
遠回りでもよいので、書道室前・後援会室前経由で、
2号棟の西端にある非常口をめざし、そこから避難場所の
第2グラウンドをめざすというものです。
( 2025/5/28 10:41…4・6年生は整列しているあたりの頃です。 右:10:43…迂回してきた左方から5年生が到着して、4・6年間のスペースに入っている様子。 )
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5年生は、3倍ほど迂回しての到着となりましたが、
集合までの時間の短さを重視するものではなく、
被服・調理室脇に出現した「狭路」を突破する一つの方法とし
て、安全な経路の選択・迂回という体験をしてもらったこと、
その様子を早着した4・6年生も視認・理解することに、
意味があるといえます。
マンネリや先入観が残存する訓練活動は極力控えるべきです。
( 2025/5/28 10:49 整列も、避難集合の隊形(出席番号遵守)でなら、誰がいないか歴然でクラス点呼は迅速。 )
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校長先生からの講話(校外、下校途中で被災した場合の行動
などについては新入生は初めて聴講)。
ここまでが、避難訓練の前半です(通常ですと、
「校長講話=避難訓練終了」という思考回路に順いがち。)。
後半は・・・。
全生徒に白地図が配られまして・・・。
( 2025/5/28 10:53, 11:03, 11:10 )
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校舎内で多くの生徒が何かを調べ始めています。
それは何かといいますと…、
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( 2025/5/28 11:12 ~ 11:17 )
( 見ていて「この雰囲気は、過去の何かと似ているぞ。」と思っていたら、かつての長野県望月(現佐久市)で5年生が活動した「望月里めぐり」のときの雰囲気と似たものを感じた次第。十云年前だったら、やりたくない生徒が教室やトイレとかでウダウダとしていそうなものでしたが、この日、そんな様子の生徒はいなさそうでもあり、実際いませんでした。)
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自教室から避難場所までの経路上に点在する、
消火器、火災報知器、消火栓などの分布を取材して
図中に記入し、教室に掲示してある「避難マップ」に、
この情報を書き足すという活動を協働で行っています。
教室ではさらに、何点かグループ協議を施し、
Forms(回答用アプリ)に代表者が記入する段で活動は終わりです。
看護コース、児童保育コースを進む生徒も少なくない中、
協働で、探究、判断、理解を深められる人的環境がいかに
貴重であるかを傍から見ていて、改めて実感した次第。
*学校としては
( 2025/5/28 11:21 保健室内にも消火器があることがわかり…。 今回の避難訓練は、10:25~11:30。 目いっぱい活動していました。 )
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今回は、普段目にしない防災設備(防火扉、防火シャッター)
が作動している状況下での避難場所への移動訓練をしたほか、
普段目にはしている防災設備の位置・分布を改めて認識する
という活動が特徴的な訓練となりました。
計画内容は福島先生がプロデュースしたものですが、
グループ協議内容の中に、「次回はこんな訓練をしてみては」
なる提案を募る項目もあり、来年の「第2回避難訓練」が、生
徒発案による訓練内容で展開されるのも大いに期待されます。
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P.S.
木曜日の朝、
全校宿泊学習(SEITOKU Challenge Camp)のお見送り。
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( 2025/5/29 8:26 ~ 8:31 )
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かつて、望月校外学習(北蓼科高原体験学習)で毎回3泊
お世話になっていた「信州春日温泉・かすが荘(聖徳学園
セミナーハウス)」(長野県佐久市)を最終日の朝などに
バスで出発する際に、
「かすが荘の(職員の)方々が右側にお見送りに立ってらっし
ゃいますので、(バス内から)手を振って挨拶をかえしましょ
う。」と、
ガイドさんか担任が生徒に促す場面が定番でありましたが、
その日は、あの頃のかすが荘の方々に成れた感じがした次第。
以上になります。