

卓815 生まれいずる死語
水越 卓治 2025.05.09
4年生(高一)の入学からはやひと月が。
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( 2025/4/15 8:54(1校時) 4年B組の地理総合最初の授業。4B生にとっては高校入学最初の教科授業。)
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一昨日の朝、
4階・地理室のベランダからの眺望は、
前日や未明が雨天だったこともあり、概ね快晴。
( 2025/5/7(連休明けの水曜日) 8:22 )
真冬に連日見える富士山が、
この日はうっすらと見えています。
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さらにこの方向の正面に見えたものは…。
押上にある、東京スカイツリーであります。
地平線に鉄塔らしい物陰がいくつかありますので、
そのうちのどれがスカイツリーか、
地理院地図の距離計測機能を使って検証してみましょう。
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まずは、写真を撮影した位置である、
取手聖徳の地理室後方を起点に置いて、
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墨田区押上にある東京スカイツリーの中心を終点として、
線分を引きます。その距離は、およそ34km。
図の左下隅に「3km」とあるスケール(縮尺)の長さから
見ても、だいたいそんな距離であることがわかります。
校内の敷地内にある赤い屋根の建物(合宿所)を目安に、
どのあたりの位置にスカイツリーの姿が見えるのかを探ってみるとしましょう。
再び学校付近の図ですが、
赤い屋根の建物の、
右端からの辺の左寄りへ4割あたりのところを、
さきほどの距離測定のための線分が通過しているようです。
ということは、写真を拡大して見ると・・・。
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高性能なカメラで撮れば鮮明なスカイツリーの姿だったことと
思いますが、これまでに見知っているスカイツリーのフォルム
がひとまずぼやけて映っています。
スカイツリーからも有料の望遠鏡などで北東をのぞけば、
本校の校舎も、上階の方は見出すことができるのでしょう…。
さて、4年生の地理総合の最初の単元は、
地理院地図を用いて、地理的自己紹介を
やってもらっています。
自宅周辺か通っていた小中学校の地図や空中写真のスクショを
ひとりひとり解説する、というものです。
( 2025/5/8 12:21 4年A組)
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「年代別の(空中)写真」という機能を駆使して、
1960年代、1990年代といった過去の画像を
並べて説明する生徒も多くいましたが、
そうした話の中で出て来る
「都市化」「開発・開通」「田んぼや畑」「森林」「人口の増
加」「高齢化」「店などができた・増えた」「崖」「坂道」
「車通り(交通量)」などの語句を用いて、
地域性や、地域の変容をいきいきと語れている生徒が多く、
説明後もその内容を少々の談話・対話を通して膨らまして、
「はい次の人お願いしまーす。」てな具合で、
クラスの生徒数分、地域巡りの時間を2~3時間使って
実践・確保しています。
ねらいとしては、
義務教育時代はどうしても暗記科目として捉えがちな地理を、
高校以降は追体験×探究×発見の科目や概念に改めて、
もしくは、再確認してもらうこと、になりますでしょうか…。
( 2025/4/30 14:27 4年C組)
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しかし、油断も隙もあったものではなく、
この生徒が説明している空中写真は、現在私が
住んでいる地区の1960年代について探究し始めており…。
まあ、暗記の地理から脱却できている分、
よしとしましょう…。
新学期早々、ぎゃふんと言わされてしまいました。
というか、もはや言いませんよね。
4年生たち、たのしみです。
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