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アメリカ語学研修6「現地校留学体験プログラム、3日目」

後藤 彩子 2023.08.10

8/9(水)、ボニータ・ビスタ高校での留学体験、3日目です。

 

個人差はありますが、少しお疲れの色が見える生徒もいるようです。
「楽しい、面白い、ワクワクする」だけではないことも生じているようです。
(なお、これからお話しする事例は、取手聖徳の生徒の事例とは限りません。)

 

朝、ダンスレッスンのクラスに行くと、3人の生徒が、スタジオの隅のソファーに座っていました。
フロアーではグループでダンスをアレンジするレッスンが行われていて、参加している生徒もいます。
先生に「彼女たちは、何をしているの?」と尋ねると「わからない」との返事。
そこで本人らに「どうしたの? なぜやらないの?」と聞くと、「だって、ダンスなんて無理。できない。『そこで見ていろ』って言われた」と。

他の授業では、思わず居眠りをしてしまっている生徒も見かけました。

また、夕方にある生徒から「私たちは教科書も持っていないし、アメリカ人生徒には配られるプリントさえ私たちはもらえないこともあるから、私たちはやることがない。一日中、バディーの様子を見ているだけ。」という訴えが来ました。

確かに、約120分間、何を言っているのかほとんど分からない言葉を、ただ聞いている…、と言うのは辛いことかもしれません。
しかし今回は「留学“体験”」なので、あくまでもビジターとしてビスタ校に受け入れてもらっています。
(教科書の支給やPCの接続を受けるには、学生ビザを取得して正式に留学手続きをする必要があるのだそうです。)

私が思うに、今回の留学体験で大切なのは、授業の内容を理解しその知識をインプットすることではなく、英語のシャワーを浴びることで英語に慣れ、アメリカの学生たちがどのような学校生活を送っているのか、どんな学びをどのようにしているのかを観察し、その中で文化の違いや考え方の違いを感じ、気づくことではないか…、と。

そして、私自身が感じ、気づいたことは、「自己責任の国」であり「はっきりとした意思表示が必要な国」=「積極的であることが大切」だということです。

 

よく、アメリカは「自由の国」と言います。
表面的な「自由」という言葉に惹かれる生徒たちも多いことでしょう。

実際、現地校生徒の外見は、化粧、ヘソ出し、鼻ピアス、タトゥー…、お菓子を食べながら授業を聞いている生徒、ソファーにもたれかかって脚を組んでいる生徒…など、さまざまです。
けれども、居眠りや私語、内職をしている生徒はほぼ皆無。
どんな格好をしていても、どんな姿勢をしていても、真面目に授業に参加しています。
「自由な姿、形をしていても、やることはやる。」
そして、「学びは自分のためにやる。やらされてやるものではない。」という意志の様なものを、私は感じました。

授業は、意外とアクティブラーニングではなく講義形式が多いと思いました。
でも、生徒たちは「君たちの意見は? これについてどう思う?」と問われることがあります。
そうすると、必ず誰かが手を挙げて、自分の意見を言います。
「OK。他にない?」
するとまた、他の生徒が手を挙げます。
誰も発言せず、ディスカッションにならないということは全くありません。

 

多分ですが、「自分からやらない」「積極的に参加しない」生徒は、「やらないなら、それでいい。でも、それがもたらすものはあなたの選択・行動の結果であり、あなたの責任である」と、振り落とされていくのでしょう。
私語をして授業妨害とみなされると、「どうぞ出ていってください」と追い出されてしまうのかもしれません。
コーディネーターさんも、「アメリカの高校は自由だし、比較的入学しやすいけれど、卒業するのが難しいんだ」と言っていました。

前述の、ダンス授業で「そこで見ていなさい」と言われた生徒も、もしかしたら「ダンスなんてやったことないし…or苦手だし…」と、モジモジしていた結果、「やりたくないならいい」と結論づけられたのかもしれません。
もしこれが日本だったら(取手聖徳だったら?)、「どうしたいの? 何ならできるの? これだけは頑張ってみようよ」と先生が寄り添い、背中を押してくれて、渋々授業に参加…、ということになっていたのかもしれません。

「プリントすら配られない」と言っていた生徒は、「私にもちょうだい」と言えば済んだことかもしれません。

(そう考えると、日本の学校や教育、教師や親のスタンスは、少し過保護なのかもしれないと思えてきました。)

 

かく言う私たちも、月曜日には見学のために教室に入るために、入り口でモジモジして声をかけてもらうのを待っていた節があります。
それで、勝手に入りづらさや拒否感を感じていたところがあったのかもしれません。
2日目からは教室のドアをそっと開けて、「入っていい?」「この授業、見てもいい?」と積極的に尋ねる様にしました。
すると現地の先生も、「どうぞ! ウェルカム!」「椅子はいる?」-「必要ないです。短い時間しかいません」-「オーケー、わかった」という感じで。。。
こうして、私たち自身も、現地の先生方と少しずつコミュニケーションが取れる様になってきていました。

 

 

さて、今日は日本にはない珍しい授業の紹介をします。

  • ASB・・・生徒会の時間です。生徒会は立候補の上、選ばれた生徒によって構成されていて、大きな権限を持っていて、授業内にASBの時間が週に5時間あります。ASBの時間には、毎朝流す動画を撮影したり、校内を巡回したりしています。
  • メディアを撮ったり編集したり流したりする授業があります。
  • 音楽の授業は、青空の下でギターを弾いていました。
  • 筋力トレーニングの授業があるらしいです。
  • ダンスの授業のほかに、歌いながら踊る授業を見かけました。

 

そのほか、今日の生徒たちの様子です。スーパーマーケットに連れて行ってもらったり、子供たちと遊んだり、楽しそうですね。

そして、とある授業のスライドをGoogle翻訳カメラで写したものです。

神経伝達物質の話でした。

難しそうですね・・・。

 

私たちはホストファミリーからお弁当を持たされていますが、カフェテリアで軽食を受け取ることもできます。(なんと、私たちビジターも無料です!)
今日は一つチョイスしていただいてみました。
フルーツサラダ(ほとんどフルーツだけ!)。フルーツ好きにはたまりませんでした!

 

 

さて、明日は私たちは生徒たちを学校&バディにお預けしたら、少し街中を散策してみようと思います。

See you tomorrow !!